三郷さんぽみち ♯3 巨大ネズミ、マスクラット

「マスクラット」という生き物をご存知でしょうか?
簡単に言ってしまうと、水辺に棲む大きなネズミです。先日、ザ!鉄腕Dash!!で紹介されていたので、ご存知の方もいるかもしれません。

僕の育った埼玉県三郷市を含む、江戸川下流部に棲んでいます。

↓ゴールデンウィークに帰省中、出会ったマスクラット(5月5日撮影)。お食事中です。
d0086210_22235997.jpg


以下、続きからどうぞ。






僕がマスクラットと出会ったのは、確か小学校3・4年生の頃。
家の前の水路で、友達と一緒にザリガニ捕りをしていたときのことです。

目の前をいきなり、巨大な ネズミのような生き物が泳いでいきます。
ビックリした僕らは「ビ、ビ、ビーバー?だ!!!」と大騒ぎ。あまりに泳ぎがうまかったので、ドブネズミではなくビーバーという連想に至ったと推察されます。

この後、捕まえようと必死になって、友人と網で挟みうち。網には収めたんですが、さすがに哺乳類の脚力は力強く、ジャンプで逃げられました…あのときのマスクラットさん、すまんかった…

後に、生き物に詳しい先生の話により、「マスクラット」という生き物であることが判明しました。

この出会い以降、よくマスクラットを見かけるようになります。

三郷市は海抜が1~3mという土地の低い場所。
水路にはほとんど落差がなく、市の広い範囲に網目のように広がっています。
多くの水路が落差なくつながっているため、広域を自由に行き来できること。素掘りの水路もあり、巣をつくる場所や餌場のあったこと。
こうした要因もあって、棲みやすい環境だったのかもしれません。
僕の身近なところでも3匹くらいは生息していたようです。

そして中学生になったある日のこと。マスクラットが棲む水路の脇を通っていたら…「おぉ!マスクラットの死体があるぞ!」
というワケで、一年ほど土に埋めて、骨をとってみることにしました。
これが未だに大切にしている僕の宝物でございます。
d0086210_22432560.jpg


鋭い前歯
d0086210_22465277.jpg

すりつぶす奥歯
d0086210_2247854.jpg

下あご。前歯が磨耗して削れていくと、伸びていくんですね。
d0086210_22501992.jpg

前歯で齧って、奥歯ですりつぶす、という様子がよく分かります。
d0086210_22505990.jpg


というわけで、とても親しみのあるマスクラット。
しかし、最近はあまり見かけることがなくなったような気がします。
単に僕が三郷を離れてしまった、見る機会が減ってしまったというのもあるんですが、

はじめてマスクラットを見つけた水路周辺に広がっていた田んぼは、みんな埋め立てられてしまい…
マスクラットの死体を見つけた水路にはコンクリート護岸が施されてしまいました…
こんなことも原因になっている気がします。

それにしても、自分が遊び、育んでもらった風景がなくなるというのは寂しいですね…ナマズや鯉を捕まえたり、秘密基地を作ったりした田んぼは駐車場へ。水路はコンクリート護岸に。
(この辺を理由に農学部という道を選んだんですが、、、)

また、マスクラットをめぐる社会も大きく変わっています。
もともと毛皮目的に北米から導入されたマスクラット。それが野生化ということで、もちろん外来種にあたります。
よって今では、外来生物法により特定外来生物に指定されています。

何が良くて何が悪いのか。難しいですね。
[PR]
by taro_1375 | 2008-05-10 23:26 | 自然
<< 初夏の彩り 黄金色に輝いて >>