阿見を飛び出し…とある谷津田へ

今日は阿見を飛び出し、先輩にとある谷津田へ連れて行ってもらいました。
今回の記事は長いです…(アップは11日にしてます)

「谷津田」とは簡単に言うと山に囲まれた田んぼの地方名で、千葉県やここ茨城県では数多く見られます。昨今、里地・里山と言われる風景の一つです。
今回行った谷津田と阿見の谷津田はその形成時期・過程が異なるのですが、水の集まりやすい、台地に切れ込むような谷状の地形に田んぼが作られ、多様な生き物の生息地となっているということは共通しています。(以下、optio S5n で撮影)

谷津田の風景
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さて、今日の主役はトウキョウサンショウウオです!
トウキョウサンショウウオはまさに谷津田を代表する生き物の一種で、谷津の環境と深く関わった生活をしています。普段は谷津の水源林で落ち葉の下などをガサゴソ動きながらミミズを食べたり、その他小動物を食べるという生活をしていますが、毎春、水が温む季節になると一斉に谷津田へ集まり、止水環境の水辺で産卵をします。

とうわけで、谷津田と周囲の水路を見て回ると…さっそく発見!
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このトウキョウサンショウウオ、何と産卵途中でした!
一般的には夜間に産卵するようなんですが、写真を見れば分かるとおり、ちょうど卵のうが出てきています。邪魔をしては悪いので、またそっと戻しました。


次に谷津田の用水路を覗いてみると…
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たくさんの卵のうを発見!
中には三枚目の写真のように神経胚、もしくは尾芽胚まで発生が進んでいるものも。
今年も産卵が順調に進んでいるようでよかったです。


産卵をしていたのはトウキョウサンショウウオだけではありません。
先日紹介した、ニホンアカガエルの卵塊はここにもたくさんありました!こちらはまだあまり発生が進んでいない様子ですね。
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話は変わって…
このアカガエルもそうなんですが、トウキョウサンショウウオは森とそれに隣接した止水的な水環境が存在する場所がなければ生き続けていくができない生物です。森とそれに隣接する止水環境、これはまさに人が耕作を続けてきた谷津田という環境に他なりません。
このように両生類の多くはその土地の環境への依存度が高いため、生息環境が少し変化しただけでも大きな影響を受けることがあります。トウキョウサンショウウオもこの例外ではなく、茨城県版のレッドデータブックでは危急種、環境省版レッドリストでも絶滅危惧II類(VU)に指定されています。
先日も僕の知っているトウキョウサンショウウオの棲む谷津田に基盤整備が入り、大きく環境が変化してしまいました。今後がちょっと心配です…
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by taro_1375 | 2007-03-10 02:00 | 自然
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